社内報の3回目  Good Enough(そこそこ) の時代

先ほど社内報の3回目の原稿を完成させました。前回が長くて偉そうだったので今回は短く可愛くしたつもりですが。。。う〜む、やっぱり偉そうかなあ(爆)

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Good Enough(そこそこ) の時代

今はGood Enough の時代だと言われます。ほどよい品質、低価格、まあまあ、そこそこ、とか訳されます。実際に周りを見ると例えば“第三のビール”。昔は何か安いけれど味がイマイチな感じがありましたがあっと気がつくとお店以外ではもう食卓などに普通に並んでいて味もそんなに変わらないと思えるから不思議です。小売側のPB商品なんてもうすっかり消費の主役になりました。
音楽にしてもインターネットでダウンロードしたり、iPodなどの音源ファイルの品質はオーディオファンからしたら信じられないでしょうが、別にこれで十分ですし圧倒的に指示されています。便利で手軽に楽しめるからです。そしてここがボリュームゾーンです。
日本製品は過剰品質で高コストだと言われておりました。車や家電や携帯電話などが過去はその代表例でしたが、流石にこの長引くデフレと環境意識への転換、年金や将来への不安からの消費自粛、巣ごもり等で大きく流れが変わっています。ですが相変わらず日本のメーカが主役で韓国勢は入ってこれません。しかし世界を見渡すとまったく状況が違います。
これは個人消費なので企業相手は違うと異を唱える向きもあるでしょう?ですが企業も個人の集合体でまったく同じです。むしろ個人は意思決定が本人かまあ大半が奥様の意向が重要で2段階か親も入れた3段階です。感情にも左右されます。対して企業は購買プロセスがたくさんの組織、個人でスクリーニングされています。弊社も購買稟議書を書くときに必ず3社の合見積もりが必要になります。ここでは品質と価格のバランスが極めて冷静に合理的に判断され企業も生き残りに必死ですからコスト意識は徹底していて情緒や感情が入る隙がありません。しかしその上を対峙するのが営業マンの腕の見せ所です。

私は車が大好きだったので車の喩え話を良くしますがもう個人では今ではほとんど乗りません。雨か荷物を運ぶ時だけです。普段は歩きか自転車です。ガソリン代がもったいないです。
企業が購入する車のボリュームゾーンは経営者が使う社用車ではなく営業車でありタクシー仕様などの車です。経営者用の車は自社で持つより専門企業に運転手ごとアウトソーシングする方がコストがかかりません。営業車は白のバンが圧倒的です。個人も今後はこれでいいのでは?と思っています。
国内では地味なスズキですが今回のフォルクスワーゲンとの提携でそのしたたかさを見せつけました。インド(は行ったことがありませんが)インドネシアやその他東南アジアに行くとその存在感はまったく違います。この危機でも黒字でした。対するトヨタはつい1年前まで大トヨタで世界一なんて言っていても今は大赤字に苦しんでいます。転換が遅れてしまっています。VWも中国では足がかりが早くずいぶんと前に日産と作っていたサンタナが大活躍していますし、他の車のシェアも高いです。
本日付けの日経新聞にも「新興国モデル広がる」とあります。今の技術力で少しだけ機能を省いてGood Enoughにして労働力の安いところで作り価格の安さで世界の新興国という巨大な市場を考えるとまだまだチャンスは莫大にあります。自動車市場も中国が一番になりました。ですが困っているときが真剣に考えるチャンスだと思います。勿論ハイエンドも全然否定していません。
韓国は日本と似た兄弟のようなお国柄ですが国内市場が小さいというハンデがあったので、とてもしたたかに打って出ています。
上手く行っている時には人間、これで良いとついつい思いがちです。ピンチはチャンスだと真剣に思っています。

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まあ本当に困っているので。。。少し励ましになれば幸いです。