Uplift

下の47年前の爪切りを見ていてアップリフトを思い出しました。1995年くらいからInternetが本格的に普及する前までは海外製品にはUpliftという本国の定価の2倍から3倍のサヤ取りというかマージン(口銭)が含まれていたのです。酷いのになると5倍から10倍というのもありました。原価ではなく向こうのRetail Priceに対してですのでサヤ取り業者は仕切り値からは随分と儲かったものだと思います。宝飾品とかバッグとか雑貨とか楽器とかコンピュータなども。。。

特に70年代なんて日本はまだまだ舶来指向が強かったですし言葉の壁が強かったのでサヤ取り業者の言いなりでしたよね。自分も90年代のWorkstationでさえ2倍くらいはPricingしていましたから。。。

インターネットになって国境がなくなって中抜きでメーカーから直に瞬時に購入できる仕組みが出来上がると言葉さえ(定型でも)なんとかなれば後はFreight送料だけを負担すれば本国と同じ値段で買えるようになったのです。今は円高ですし便利な時代になりましたね。とともに物販には厳しい世界がやってきてしまいました。コモディタイズしてしまって値段勝負にならざるを得なく値段順に並ばされます。利幅が極端に薄くなってしまいました。

アメリカの定型業務は英語圏であれば全てBPO(Business Process Outsourcing)され工場労働者だけでなくホワイトカラーも一部の意思決定ポジション以外は苦難の時代になってしまいアメリカの労働者の1/4以上は専門性のある個人事業主となってしまいました。日本はこういう動きはゆっくりですが(言葉の壁のため)同じようになっていくのでしょうね。経営者と取締役と戦略担当だけで後はほぼ全員契約社員と業務委託とBPOになる日も比率は別としてその方向に確実に進んでいます。もうジェネラリストなんて言っている時代ではないですね。

なんか今日は真面目だなあ。。。日本はまったく同じ業務をどこの会社でも役所でも省庁でもやっていてこれをモデュール化すればもっと効率もコストも改善されると昔から思っていました。そこに中間層はいらなくてここは自己否定になりますがこういう状況も頭の中では昔から読めていたので。。。

今からハイパーインフレに備えて自給自足で農業なんて体力が無理だしなあ。。。
日本の20年前の発展モデルを持って東南アジアの新興国にでも行きますかね。。。

今は彼の国は日本の大阪万博の時のような状況ですから。。。経験したことのない快適環境への憧れのパワーはすごいですよね。自家用車を持ったことも乗ったこともない欲しいパワーと美味しいもの食べたい胃袋の数と日本みたいな政治も既得権益を守るだけで汲々してツケを先送りして衰退するだけの国とは勢いが違います。



P.S.現代のサヤ取り業者はヘッジファンドレバレッジをかけてカラ売りして暴落を誘い買い戻して大儲けします。もう日本国債も再来年度も政府が赤字国債を発行したら欧州のフィッチレイティングスが格下げをすると宣言しているので危ないでしょうね。